アフガン絨毯の文様 1

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私用であわただしく、久しぶりのブログ更新になります。来週から福岡は雨☂️マークということもあり、絨毯の陰干をしておりました。

ホジャロシュナイの文様をよくよく見ていると、たことナミナミのデザインが随所に散りばめられています。なんとなく、見過ごしてしまうかのようで。そうはいってもちゃんとソコにあるのが分かるデザイン。

なぜなんだろう?とふと思って調べてみたことを書いてみたいと思います。

ナミナミの文様は唐草文様とよばれ、わたし達日本人にも馴染み深いデザインです。また、たこと唐草文様があわさって、たこ唐草文様ともいわれています。

例えば、日常使う器を例に取り上げ文様というものをさらに深く考えてゆきましょう。

有田焼きの文様でよく見られるものとして、1-伝統的な文様は中国、インドから渡来した図柄が多いです。2-動植物はデザインされた連続文様として表現されます。3-抽象的な図柄も長寿や幸運の吉祥を意味します。

下の図1は有田焼の代表的な唐草文様です。

図2はたこ唐草文様です。日本人でもコレクターがいるほどたこ唐草文様は人気があります。 とここまでは器の中のたこ唐草や唐草文様についての説明でした。

さて、話を戻して。

唐草文様についてさらに調べていくと、この本が気になって取り寄せてみました。これは、図鑑なんです。なおかつ表装も美しい。

世界の文様図鑑-オリエントの文様という本です。以下 冒頭より

人類文明発祥の地メソポタミア。「ナイルのたまもの」と言われヨーロッパにも大きな影響をおよぼした、エジプト。
この文明の大きな誕生とともに、文様は生まれたといって過言ではない。
また、その地に生まれたイスラム教は、偶像禁止の戒律から、装飾文様を高度に発展させた。      他に、キリスト教の伝播によってエジプト-エチオピアに独自の花開いたコプトの文様や、
ローマ帝国やイスラムの影響を色濃く受けた、西アジアの文様を紹介します。——-オリエントの文様より抜粋

とここまでくるとピンと来る人も多いかなと思います。先程、説明した有田焼に伝わる唐草文様やたこ唐草は中国やインドからの伝来でした。では、さらに遡ってゆくと、それらは、エジプト文明やメソポタミア文明につながるということです。😊

では、この唐草文様やタコ唐草文様などは何をモチーフにしたのか?という疑問点。

答えは、

[チグリス・ユーフラティスとナイル。この大河の氾濫がもたらした豊かな土壌には、ロータスナツメヤシなどの植物が豊かに育ち、最古の装飾文様にあらわれることになる。そして、この地に生まれた世界宗教のイスラム教は、偶像禁止というその教義から、後にアラベスクとよばれる植物を中心とした唐草的な装飾文様を生み出し、ヨーロッパへ、そして我が国へと大きな影響を与え続けている。]–オリエントの文様より抜粋

ここで記載されるロータスとは、ハスのことです。ナツメヤシはそのままヤシ科の植物。チグリス・ユーフラティス河の沿岸でとてもよく生育した植物です。じつはこのハスやナツメヤシが幾何学文様の1つであるアラベスク文様に大きな影響を与えているのです。すごい~~。😳唐草文様やたこ唐草文様はアラベスクという装飾文様が起源ということになります。 おぉぉぉ。。。。面白い~~。

ちなみに、上の写真はオリエントの文様図鑑から抜粋したもの 金製七宝帯飾 ロータス文様 前1450年 エジプト テーベ出土 

ハスの花を逆さまにした文様が紀元前1450年にはすでにあったという事なんですね。

まとめ
1 日本へ伝来した唐草模様やたこ唐草は、エジプト文明とメソポタミア文明を起源に中国そして日本へ伝来してきた。
2 唐草文様はロータス(ハス)やナツメヤシをモーチーフとしたデザインであり、ロータス文様→アラベスク文様→数多くの唐草文様 へと変遷した。

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